百歳長寿者に聞く健康の秘けつ(2)

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1.百寿者のQOLについて

 QOL(Quality of Life;生活・生命の質)という言葉はわが国でも広く使われるようになったが、その意味する内容はさまざまに異なっている。とくにQOLをどのように客観的なデータとして測定あるいは評価するかは難しい問題である。例えば、がんや神経難病の患者さんたちのように死期が一定の範囲で予測されている人たちと、そうでない人たちでは考え方が違ってこよう。筆者らは今回の分析にあたって共同研究者の柴田(日本公衛誌1996:43:941~945)や太田(日本公衛誌2001;48:258~267)らの高齢者のQOL概念を参考にしつつ、独自に、百寿者のQOLについて検討することにした。

QOLが高い百寿者とは
 実際に百寿者の人たちに会って調査した経験から、QOLを判断するには次の3つの要素が重要であることを実感した。すなわち、
    (1) ADLの自立
    (2) 認知機能の保持
    (3) 心の健康度
 である。これらについて今回の調査で用いた評価方法を述べる。
(1) ADLの自立
 ADL(Activities of Living;日常生活活動)については、食事、大便、小便、起立、行動範囲、入浴、着衣の7項目について5段階で評価した。すなわち、全面介助(1点)、要介助(2点)、辛うじて自分でする(3点)、自分でするが遅い(4点)、独力で普通にする(5点)である。これらの評価がすべて3点以上で、かつ、7項目のうち4項目以上が4点ないし5点の条件を満たす場合を「自立した日常生活を送っている」とした。
(2) 認知機能の保持
 認知機能については、意思表示、話の了解、日時の理解の3項目について、全くできない(1点)、まれに理解・了解(2点)、辛うじてできる(3点)、大体はできるが不完全(4点)、普通にできる(5点)の5段階評価をした。その結果、全てが3以上で、なおかつ、3項目のうち2項目以上が4点ないし5点の条件を満たす場合を「認知機能が保持されている」とした。
(3) 心の健康度について
 心の健康度については、気分、周囲との関係、友人関係、家族・親戚関係、将来への不安の有無、寂しさの有無、無力感の有無、生きがいの有無の8項目について、はい、いいえの返事を求め、肯定的な回答が6項目以上の条件を満たす場合に「心が健康である」とした。

 これらの結果、ADL自立群は357人(18.7%)、認知機能良好群は806人(42.3%)、心が健康である群は582人(30.5%)であった。さらに3つの群の相互の関係をみると図1に示すように、ADL自立群の大部分(347人、97.2%)は認知良好群と心の健康群と重なった。3つの群全部が重なるのは199人で、全調査者の1,907人中の10.4%であった。3群ともに低下していたのは896人(47.0%)であった。

  ADL自立、認知機能、心の健康度に共通して関連していた要因は、食事のかたさ(家族と同じものを食べている)、運動習慣あり、視力が大きい活字がやっとみれる~正常、趣味がある、経済的にゆとりがある、たんぱく質をほとんど毎日摂取している、であった。
 性別が男性であること、食欲が自分から進んで食べること、起床状況が自分から定時に起床することが、ADLの自立と認知機能の保持に有意に関連していた。
 入院や寝たきりになった転倒経験が無いことはADLの自立に有意に関連していた。
 また、聴力が耳元で大声で聞こえる~正常などと、同居家族があることは認知機能の保持に有意に関連していた。
 なお、喫煙は3群とも有意な関連はみられなかった。

 以上、百寿者のQOLについて筆者らの考え方による分析を試みた。高齢者、とくに超高齢者とも呼ばれることのある90歳以上の人たちの生活の実態からみたQOLの検討はほとんど空白に近いと言えよう。着実に増加しているこの年代の人たちへの対策が急がれている。この調査研究は100歳という大きな節目を越えた特別な人たちのデータではあるが、このように分析することによって一般化し、示唆に富む結果とみることもできるのではなかろうか。太田らの80歳までの多数のデータと比較すると、詳細な分析はこれからだが、60代~70代の人たちと変わらない「元気さ」がある印象である。例えばADLが必ずしも良くないに健康度が高いのは何故だろうか。100歳を超えた達成観のようなものが影響しているのか、あるいは、そのような気持ちの人たちだから百寿者になれるのか、原因なのか、結果なのか興味深い議論になってこよう。

2.百寿者のプロダクティビティについて

 老年学におけるプロダクティビティ(社会貢献)は、有償労働と無償労働に分けられる。無償労働はボランティアのようなものも含められるが、百寿者の場合はもっと広く考えた方がよいようである。
 今回の調査で社会活動について質問したところ、現在自分以外の人の用事や世話をしている人は、男女とも1割強しかいなかった。仕事や地域活動、ボランティア活動をしている人は、男性で3%強、女性では1%弱と少なく、男性の方が女性よりも社会活動に参加している割合が高かった。

 実際に調査にあたった経験からみると、百寿者の人たちの「社会貢献」は、そこにいること、言葉が不適切かもしれないが存在そのものが周囲の人たち、とくに家族にとって誇りでもあり、目標ともなっている場合が多いと感銘を受けた。このようなことも1つの社会貢献と言ってよいのではなかろうか。
 百寿者の生きがいについても質問した。
 生きがいを持っていると回答した人は男性43.6%、女性25.8%であった。

 生きがいとして具体的にあげられた内容で最も多かったのは「家族」であり、次いで、「健康で楽しく過ごすこと」であった。その他上位にあげられた項目はいずれも前向きな気持ちに関するものが多かった。
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コメント
この記事へのコメント
壮年性脱毛症でダイエットに挑む
熊笹は日本料理の飾りなどにも使われる笹の一種ですが、古くから民間薬として用いられてきました http://dacha.victoriaclippermagazine.com/
2008/11/27(木) 07:13 | URL | #-[ 編集]
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